
長崎の秋の風物詩「竹ン芸(たけんげい)」が、今年も長崎市伊良林の若宮稲荷神社で奉納されました。
10メートルを超える2本の竹の上で、白装束に身を包んだ“白狐(びゃっこ)”がしなやかに舞う姿は、まるで神の使いが降り立ったかのよう。
時折小雨が降るなかでも、その美しい妙技に観客の歓声が響き渡りました。
竹ン芸は、200年以上の歴史を持つ国選択無形民俗文化財。五穀豊穣を祈る秋の大祭として、毎年この時期に奉納されています。
演者たちは「男狐」と「女狐」に扮し、面と白装束をまといながら竹をしならせ、逆立ちや滑降などのダイナミックな演技を披露します。
竹の頂上で見事な逆立ちを決めたり、勢いよく滑り降りたりと、会場を沸かせました。
さらに「子狐(こぎつね)」も現れ、その可愛らしい仕草に笑顔があふれました。
奉納は15日まで続き、正午・午後3時・午後8時の3回行われました。
竹の上に舞う白狐たちが、今年も長崎の秋を幻想的に彩りました。



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