
「ペーロン」は、長崎県で行われる伝統的な船競漕イベント。ペーロン競漕は、中国から伝わった龍船競漕を起源とし、長崎市内の海上で行われます。競漕の際には、龍船や船頭の指示に合わせて漕ぐことで速さを競います。このイベントは、観光客や地元の人々に人気があり、毎年夏に大会が行われています。
そして、
長崎港で開催される「長崎ペーロン選手権大会」。毎年7月の最終日曜日に行われる長崎の夏の風物詩です。
「ペーロン」とは、中国の白龍(パイロン)が語源となっている細長い舟のこと。長崎港に停泊中の唐船が暴風雨により大きな被害を受けた際に、在留の唐人たちが海神の怒りを鎮めようと端舟(はしけ)を借り集めて、長崎港で競漕したことがはじまりとされています。それから360年以上続く、歴史ある伝統行事です。
ペーロンの長さは約14m。細長い弓形の船に漕ぎ手26名、太鼓・ドラ・舵手・采振り・あか汲みなどをあわせ、計30名が乗り込み、往復1,150mの距離を競漕します。
威勢のいい太鼓やドラが海に鳴り響き、「ヨーイサー」という掛け声に合わせて櫂(かい)を漕ぎ、力強く前へ進む舟。その迫力と水しぶき、レースの緊張感に応援団の大きな声援が加わり、会場は熱気に包まれます!
長崎港を舞台に繰り広げられる熱き戦い、長崎ペーロン選手権大会は、360有余年の歴史がある長崎の伝統行事です。
勇壮かつダイナミックなペーロン競漕は、江戸時代にはすでに長崎の民衆の楽しみだったようです。海と関わりながら大人と子供の絆を深めていく大切な行事として、今なお長崎では受け継がれています。
写真 インスタグラム @nagasaki_fun の投稿から
photographer @furafura_dochu
この記事へのコメントはありません。